特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし 56:今年の大腸肛門病学会

11月7日と8日に横浜で日本大腸肛門病学会学術集会が開かれる。
痔関係の病気を扱う最大の学会なので『年一回のお祭り』のようにワクワクする。

見物するだけでは面白くないので、今年も発表をすることにした。
演題は『閉鎖式結紮切除術の功罪』である。

痔核閉鎖式結紮切除術は、痔核を切り取った後の傷を縫ってふさぐので、術後の出血や痛みが少ない理想的な手術だと考えられるが、実際に行われている手術はそんなレベルで討論できるような代物ではない。
今までのやり方だと、柔らかい粘膜を縫うものだか、ほとんどの場合傷が治るより先に傷が開いてしまって、結局のところ一か月以上傷が治らない。
それを持って『閉鎖式結紮切除術は、熟練した技術が必要』などという言葉でヨシとしてしまっているところが大問題だと思う。

そもそも、痔核という病気は非常にありふれた病気だから、外科医であれば皆が手術を試みる。
大都市のように、信頼できる肛門科専門医が多い地域なら紹介するのも可であろうが、地方の中核病院の外科が好き好んで遠方の肛門科開業医に紹介するはずもない。
様々な手術の合間をぬって年間に数例痔の手術をしたところで、永遠に『熟練した技術』なんて身につくわけがない。
だからいつまでたっても『下手な閉鎖式結紮切除術』が横行し、何も知らない患者さんは「こんなものだろう」と痛むおしりを我慢している、これこそが『罪』というものであろう。

昨年から、そのような状況に一石投じるつもりで、誰でもできる閉鎖式結紮切除術の工夫を、「学会でビデオを使って紹介しているのであるが、なにせ制限時間内に短く編集されたビデオを見せられても理解が不十分で、まさに暖簾に腕押し。
そこで一計を案じ、演題申し込みの抄録の最後に、Youtubeにアップした手術のURLを記載しておいた。
編集段階で削除されてしまうかと思いきや、昨日手に入れた学会プログラムには、堂々と
『発表ビデオの詳細は
http://www.youtube.com/watch?v=zKAYk7AAtjk
でご覧になれます』
と掲載されているではないか。
今年こそ、活発な議論が巻き起こる事を期待して止まない。

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