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zoom RSS 特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし52:アッペ・ヘモ・ヘルニアの手術適応

<<   作成日時 : 2014/07/23 06:50   >>

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アッペ(虫垂炎)、ヘモ(痔)、ヘルニア(そけいヘルニア)は、命に関わる病気じゃないので、日本の外科の中では『初心者が第一に覚える手術』という事で、昔はあまり重要視されていませんでした。
初心者も卒業したばかりで、手術がやりたくて仕方ない頃なので、手術に持ち込むためにどうしても手術の適応が甘くなります。

虫垂炎の場合、右下腹部の痛みを訴えてきた患者さんの血液検査をして白血球が正常値を超えていたら、手術室に電話して『緊急手術』が行われてしまった時代もありました。
そういう症例の中には、摘出した虫垂を眺めてみても、どう見ても正常としか思われないものもあり、確認のために病理検査に出すと『正常』とは診断されずに、必ず『カタル性虫垂炎』という報告書が来たそうです。
手術中にピンセットなどでいじりまくっているので、軽い炎症が起こっていたのでしょうか…
昔は抗生物質もそれほど発達しておらず、虫垂炎手術の時期を逸して腹膜炎を併発したら致命的な時代もあったから、『疑わしきは罰する』の伝統が残っていたのかもしれません。
しかし、今では超音波検査などが普及したので、実際に虫垂が腫れていなければ手術になりません。

ヘモの場合も同様です。
おしりから出血する患者さんが来て、坐薬を処方して治療します。
一応出血は止まるのですが、また数か月して出血の症状でやってきます。
そんなことを、年に数回繰り返すと
「外科医たる者、薬で治らなければ、メスがあるじゃないかっ!」
という事で、手術が決定されます。
最近は、こんな状況で手術をしていることがわかったら、学会では集中砲火を浴びてしまいます。
痔核の手術適応は、あくまで脱出することにあるのは、専門医では常識というか、これが解らないようでは専門医試験も通りません。

そけいヘルニアの場合はどうでしょうか。
画像


脚の付け根の部位にある『ヘルニア門』という、小さな穴をくぐって腸が出てきてしまって、脚の付け根がぷっくりと膨らむのが、典型的なそけいヘルニアの症状です。
希に、脱出した腸がお腹の中に戻れなくなって、小さな穴で締め付けられ血流が無くなって壊死(腐ってしまう)ことがあるので、患者さんでもはっきりとわかるようなそけいヘルニアは、現在でも手術の対象になっています。
歳をとると、ヘルニア門が広がって注意深くそけい部を触るとふくらみが解る人がいて、昔はかなりの数のそけいヘルニアが「予防的」に手術されていました。
ただ、そけいヘルニアも最近では手術適応がかなり限定されていて、片方のそけいヘルニアを手術したからって、反対側のそけいヘルニアを『予防的』に手術するようなことは行われていないと、日本ヘルニア学会理事の同級生が申しておりました。(^^)v

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