Dr.OKの消痔堂日誌

アクセスカウンタ

zoom RSS 特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし21

<<   作成日時 : 2013/03/28 03:37   >>

驚いた ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 0

おしりから血が出る話の続き・・・
おしりから血が出ると、たいていの人が『いよいよ私にも順番が回ってきた、大腸癌か?』と思うようですが、痔や潰瘍性大腸炎以外にも、いろいろな病気があり、その中から今回取り上げるのは、大腸憩室症。

大腸内視鏡検査を受けて『ケイシツがありますねぇ』と医者に言われた人って、結構多いと思います。
大腸憩室は、大腸の壁が外側に向かって袋状に飛び出したもので、くぼみのように見ることができます。
下の写真は、大腸内視鏡検査で見つけた、大腸憩室。
画像



おおよそ10人に1人くらいの確率で発見されると言われていますが、原因は食生活の欧米化により肉食が増え、食物線維の摂取量が減少したため、便秘や腸管のれん縮(腸を締め付けるような動き)が強くなり、結果として「大腸内部の圧力が上昇するため」と考えられています。
さらに、老化によって腸管の壁が弱くなる事も原因になりえます。

大腸憩室が発見されても、症状がなければ病気として治療する必要はありませんが、時に下痢、軟便、便秘などの便通異常、腹部膨満感や腹痛などの、大腸の運動異常が原因の症状が起こります。

病気として扱うのは、まず一つ目は憩室炎。
文字通り憩室の中で炎症が起こり、痛みや発熱、血便などを伴うことがあり、最悪の場合は穴があくという大腸穿孔を起こすことがあります。
右下腹部に憩室炎が起こると、虫垂炎(いわゆる盲腸炎)と区別がつきにくく、最近ではCTなどで鑑別ができるようになり薬の治療で治しますが、私が研修医だったころは、「右下腹部痛+白血球増加=虫垂炎⇒若手医師執刀の緊急手術」と、手術がやりたい盛りの若い外科医にとって、ウルトラゴールデンデラックスコースだったのです。
(,_‘☆\ バキ

次に大腸憩室が原因として起きるのは、憩室出血。
出血量は様々で、大部分は絶食のうえ安静治療で治ります。
手間のかからない患者さんの「一週間入院コース」は、病院にとってウルトラゴールデンデ・・
(,_’☆\ バキ(,_‘☆\ バキ

大腸憩室出血として思い出すのは、恩師、故隅越幸男先生の体験談。
若い外科医であった隅越先生、その当時の上司の外科部長が、夜半から下血が始まった。
それも「おしりから、ジャージャーと出血するんですよ」と表現されていたくらい、尋常な出血ではない。
大腸内視鏡検査の無かったその当時、輸血しても追い付かず、血の色から大腸であるのは分かるんだけど、ほって置いたら命が危ない。
そこで
「実際に大腸を触ってみたら、憩室の場所がわかるから、手術で憩室を切除してしまおう。」
という事で、先輩のお腹を隅越先生が執刀で切り開いた。

ここで大腸を触って驚いた、憩室があちこちにあるではないかぁ。
『がび~~ん!!』
と隅越先生は言わないだろうけど、どうしようもない窮地に追い込まれて実力を発揮できるのが、真の名医。
隅越先生は大腸の真ん中あたりを大きな腸鉗子(腸を遮断できる)ではさんで、じっくりと大腸を観察。
そこで、血液がたまって膨らんできた半分(盲腸から横行結腸右半だったと思う)を切除して、事なきを得たそうです。
あの、小さな体と上品な性格の中に、どこに先輩のお腹を切り開き、大腸を半分切り取ってしまう行動力が隠れていたのか、いまだに尊敬の念を禁じ得ません。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 7
驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた
面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし21 Dr.OKの消痔堂日誌/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる