Dr.OKの消痔堂日誌

アクセスカウンタ

zoom RSS 特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし15

<<   作成日時 : 2012/12/25 09:25   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

前回、直腸脱のもっとも安全性の高い手術法、ガント・ミワ・チールッシュ法について解説しました。この手術法、準備する器具も特殊なものはなく、手術費用も『お財布にやさしい』良いとこだらけの手術法なのですが、ちょっとばかりコツがある。医学論文でも再発率20〜50%という、残念な数字が見られる。

そこで最近注目されているのが、デロルメ(Delorme)法。この手術法はデロルメ先生が1900年に発表した、これまた古い手術方法で、当時は抗生物質もない時代で術後感染や再発、出血が問題になって、忘れ去られていたものが、最近『サルでもでき(,_’☆\ バキ』←ウソウソ。モトイッ!、『再発の少ない手術法』として改良されたデロルメ法が注目を受けている。
手術法は下図のように、
@ 飛び出している直腸の粘膜を剥いておく。(粘膜どうしを縫い合わせてもくっつかないから)
A 直腸の壁(筋層)を縦方向に縫い縮めて、ちょうどジャバラのホースを縮めるように、飛び出した直腸を縮めて肛門から脱出しないようにする。
B 直腸の粘膜と肛門の粘膜を、ぐるっと全周性に縫合する。
画像

梅枝覚:腸脱に対するDelorme法.日本大腸肛門学会誌65:866-873,2012より転載

さらに、確実な方法として、直腸固定術がある。この方法は、脱出してくる直腸を腹腔内に釣り上げて仙骨などに縫合固定するもので再発率は最も低いのですが、全身麻酔をかけるため高齢の患者さんや心臓や肺の疾患を持つ患者さんにはリスクが高くなる欠点もあります。
かつては、お臍の下から恥骨上まで切開回復しなければできませんでしたが、最近で腹腔鏡でできるようになり、小さな傷で侵襲が少なく手術できるため、最初からこの手術法を選ぶ医師も出てきました。
さらに、この術式が保険適応となったため、病院経営の面からも収入が多いこの術式が今後広まっていく可能性があります。

ただ、Dr.OKの私見としては、患者さんの安全や経済的負担を考慮して、ガント・ミワ・チールッシュ法も、ちょっとコツがいるけど習得するような気概が欲しい。『手術職人としての意地はないのかっ』(ドン!!と机をたたく)と言いたいところ。

いくら保険診療で認められても、保険診療といえども限りある資源。
かつて化石燃料をじゃぶじゃぶと使い放題にしてきた文明が、さらにエネルギーを求めて原子力発電に手を出した結果、コントロールできないような状態になって行き詰っているのと同様、限りある資源を使い放題にする考え方は、結局息づまると思うんですよね。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
特選!Dr.OKのまじめなおしりのはなし15 Dr.OKの消痔堂日誌/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる