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zoom RSS 弱者への無限の同情

<<   作成日時 : 2012/07/31 07:06   >>

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画像昨日、名古屋に行ったついでに医学生の娘と、母校名古屋大学医学部を訪れた。
『子は親の背中を見て育つ』というが、そんなたいそうな背中を(広いことは広いけど(^_^;))持っていない私は、せめて自分の原点を見せたくて連れて行ったのである。

大学病院は建て替えられて、見上げるばかりの高層ビルになっていた。
講義室の外装は近代的にお色直ししてあったが内部構造は昔のまま。学生運動が盛んだったころにポスターを張ったガムテープの跡だらけだった壁は塗りなおされたのだろうか、きれいな白壁になっていた。

いやにゆっくりな旧式のエレベーターで4回に上がり、講義室のロビーに立った。
分別ごみ用の4つのごみ箱に接するように、私の好きな銅像が、昔のままに置かれていた。

その当時、自動車で通学していた私は、朝の渋滞を嫌って早朝に大学に到着するようにしていた。
講義室の鍵があくまで、ロビーのソファで缶コーヒーを飲みながら、古い大学病院独特の朝のどんよりした空気に浸り、ぼんやりとこの銅像を眺めていたものである。

銅像の主の、久野寧先生とは、何の面識もない。
「きっと、偉い先生なんだろう」と思ってはいたが、インターネットも無い当時、わざわざ久野先生の業績を調べるようなこともなかった。

ただ、気になっていたのは銅像の台座の銘板に刻まれた文字。

画像
弱者への無限の同情これを医道と云ふ


弱者へ同情することは、だれでもするであろう。この言葉のすごいことは『無限』なのである。
「君は、すべての患者さんを救えるわけじゃない。でもね、いつも患者さんの事を心配してなくちゃいけないんだよ」
臨床実習で受け持った難病の患者さんのすべてが、大学病院で治療をして治るわけじゃない当たり前の現実を間近に見て、うろたえていたその当時の自分には、いつしかこの言葉が染みついていた。

わが娘にも
「医者になったら、親孝行しようと思わなくても良い。死に目に間に合わなくても良い、その時間を弱い患者さんと共に過ごすことに使うように」
と近いうちに伝えておくことにしよう。

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