てきべん

てきべんとは『摘便』と書く。
肛門に指を突っ込み、便を摘出する行為である。
歩くのもおぼつかない、おじいさん、おばあさんがやってきて、
「先生、もう一週間もお通じがなくて、おなかが張って苦しくてかんわ~」(名古屋出身のご老人の場合)

「じゃあ、おしりから便を掻き出しましょうね」
「先生、汚いところ、すまんなぁ」
「大丈夫大丈夫、これで飯を食っているんですから」
けっして、ウ〇コを食べているわけではな(,_'☆\ バキ
そういうのを、スカトロジス(,_'☆\ バキ(,_'☆\ バキ

他人の肛門に指をいれて、カチカチになった便を掻き出す作業は、けっして楽しいものではない。
施設によっては、摘便は研修医や看護婦(そういう施設では、看護師とは呼ばない)の仕事とされていて、自分で肛門診察もせずに、何日も便の出ていない患者さんが来たら
「はい、摘便とグリ浣(グリセリン浣腸)よろしく」
とお任せにする医師も多い。

そんな中で、指一本入れれば診断できる直腸癌を見落としてしまうケースも生じる。

医学的な是非はさておき、私が必ず自分で摘便をするのは、恩師、故隅越幸男先生の影響がある。
肛門病学の権威であった隅越先生は、決して摘便を弟子や、ましてや看護師にさせるようなことは無かった。
人が嫌がる仕事ほど、自分で進んでやる人格者であった。
引退する日まで、弟子のひとりであったDr.OKは、その考え方の影響を深く受けている。

ところで、この摘便という行為、ちょっとしたコツをつかめば、患者さんに無用な苦痛を与えることなく、効率よく行うことができる。
業務として一般人が行ったら、タイホされるかの知れないが、自分の年老いた父母が便秘で苦しんでいて、浣腸しても浣腸液だけ出てしまうような場合、家庭でも簡単にできるので、理想的な7摘便を伝授しましょう。

①摘出した便を回収するため、古新聞を用意する。、摘出した便を、その都度塗りたくる。
②ゴム手袋を二重にはめる。時に破れることもあるから、この二重にすることが大切である。
③術者が右利きの場合、患者さんを左下側臥位にして、ひざを抱えた姿勢にする。
④術者は右人差し指に、潤滑ゼリーをつける。痔の軟膏や食用油でも代用できる。
⑤人差し指を患者さんの肛門に挿入する。
⑥指の先端を、患者さんの背中側に曲げて、便を掻き出す。この際、掻き出す瞬間に患者さんにいきんでもらうと、括約筋が緩んで楽に掻き出すことができる。
⑦十分に便を掻き出したら、最後に浣腸を行うと効果的である。

摘便している最中、患者さんはコワシハズカシの極致なので、頭脳を総動員して気の紛れるおしゃべりをする。決して黙って摘便をしてはいけない。
黙っていると患者さんは
「汚くて面倒な仕事させたら、お医者さん、怒っとるかもしれんがや」(名古屋出身の患者さんの場合)
と感じるかもしれない。
きょうび、感じないかも知れんけど・・・o(-_-;*)

これであなたも、摘便名人。面倒そうにしていた父母も、心の中では涙を流して喜んでいることでしょう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 29

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック