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「東京へ単身乗り込んでいって、手術の腕を磨きたいというのは見上げた根性だ。でも、どうして肛門科なんだ?肝臓をやりたいとか、移植をやりたいとか言わないんだ?」 「痔の手術が良くわからないものですから・・・・」 「それだったら、三ヶ月もあれば十分だろ」 「隅越先生が、『1年はいらっしゃい』とおっしゃっているものですから・・・・」 かれこれ20年も前に名古屋大学第二外科教授T先生と交わした会話である。 卒業して5年目、ようやく癌の手術の執刀が許され、大腸癌、胃癌、乳癌など先輩の指導の下に執刀し、忙しい毎日を送っていた。 5年目という立場。小さな手術は卒業したての後輩に教えるのも仕事。 いわゆる「アッペ(盲腸)ヘモ(痔)ヘルニア(脱腸)」を、後輩を助手にして指導する。 そこでふと立ち止まったのが痔瘻の手術。 痔瘻の手術というのは、括約筋の一部を切開する必要がある。 どの部位をどの程度切開しても、手術後に便が漏れるなどの後遺症が残らないのか見当が付かない。 早速、医学論文を取り寄せて調べたら、東京にある「社会保険中央総合病院大腸肛門病センター」から『括約筋温存術式』という手術法が発表されていた。 先輩たちも誰も経験した事のない術式である。 「これは、何とか現物を見なければ」 と、夏休みを使って社会保険中央総合病院の隣にあるホテルに泊まりこみ、1週間毎日手術見学をした。 まさに『目からうろこが取れる』経験であった。 診察の合理性。手術適応基準の明確性。手術の技術は言うに及ばず、全国から患者さんが押しかけているのがその証であろう。 そこで見た、他の病院で手術を受けて後遺症に悩む患者さんたち。 大きな傷がいっこうに治らない。肛門が狭くなって診察もできない。括約筋が破壊されて人工肛門で生活しているetc. 「ここで気合を入れて痔の勉強をしなければ、いつの日か不幸な患者さんを作り出した『加害者』になるかもしれない」 教授になんと言われようと「人様の体にメスを入れるからには、納得できる手術をしたい」という気持ちは抑えがたいものがあった。 「隅越先生が、『1年はいらっしゃい』とおっしゃっているものですから・・・・」 「隅越先生がそうおっしゃるなら仕方ないか・・・・」 ひときわオシの強い教授にも、隅越先生の名前は絶大であった。 ちなみに『一年はいらっしゃい』というのは、めったにしたことのないDr.OKの作り話であったm(_ _)m |
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先日診察していただいた者です。連れて行った子供(乳児)が愚図ってしまっても、看護師さんが優しくあやして下さいました。どうもありがとうございます。 |
休業ママ 2007/04/25 16:42 |
大学に戻って研究生活をする予定だったのですが、技術習得のための『国内留学』という建前で、許可が出ました。今となってはラッキーでした。 |
Dr.OK 2007/04/26 11:31 |
『国内留学』が、今となっては大腸肛門科のスペシャリストとなり、一国一城の主になられたのですね。先生はラッキーとおっしゃいますが、きっと先生の努力と才能をお天道様(?)神様(?)は見ていらっしゃるのですね(ブログを読んで思いました)。私も頑張らなければという気になります。 |
休業ママ 2007/04/27 10:06 |
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