喧々諤々

昨日、大腸肛門病懇談会に手術のビデオを携えて出席した。
10人以上の専門家が、次々とビデオ発表する。
会場の前列には、大腸肛門病学会の重鎮ともいわれる大先輩方がずらっと座られ、Dr.OK久々に緊張した。

会場を埋め尽くした肛門科専門医の皆々。
それぞれが『職人』でもあるので、皆自分の手術が一番上手いという気概を持っている。
「私なら、こうする」
「以前に私も同じような手術をやったけど、もっとよい方法がある」
などなど。
喧々諤々の議論に、会場は汗ばむくらい。

学生時代の親友から『大胆小心』と称されていたDr.OK。
そんな場面では、羊のように臆病である。
ちなみに未年おひつじ座である。
「そんなことないけどなぁ」
と思いつつ、火の粉の降りかからない程度に距離を置いて、眺めている。

議論の中心が、かんとん痔核に及んだ。
かんとん痔核というのは、急に痔核の血管の部位で血が固まった血栓ができて、大きく腫れて痛む病気である。
前の日まで、痔には無縁であった人でも、急におしりに塊が出現し、座ることもできない状態に陥る。
学会でも、すぐに手術をすべきか、薬の治療を行って腫れがひいた後に、手術の必要のあるものだけ手術すべきか、会場が二つに割れて議論される問題の箇所でもある。

いつもの事だが、すぐに手術する派は、痛みも腫れも早く治る事を主張する。
薬の治療から始める派は、腫れているときに手術をすると障害も起こりやすいし、時に薬の治療だけで手術の適応のない肛門に治ってしまう事もある。
それに、痛みといっても、手術をすれば当然痛いのであって、薬で治療しても大差ないと主張する。

当然、薬の治療から始める派のDr.OK。
その議論を聞いていて、ムラムラと『大胆』部分が覚醒して、手を挙げてしまった。
マイクの前に立って、一呼吸する。
必要以上のことを言ったら、集中砲火を浴びること確実である。

「では、お聞きしたいのだが、時に薬の治療だけで手術の必要のない症例を経験するけれども、そういう症例でも一時的な腫れや痛みを回避するために、肛門に大きな侵襲を加える手術を行う事に、どれだけの価値があるとお考えでしょうか」

ちょっと、言い過ぎたかなぁ(゚_゚i)

この記事へのコメント

2006年12月11日 01:22
患者側でしかない一人として、できることなら手術のような怖い思いをしないで何とかならないかと思う「慎重派」です。

気脈が通じるところがあるのは、大胆小心というところでしょうか。。。

私が知る限りにおいて、学会内で十分すぎる大胆なご質問でした。ブログを読んでも、手に汗握ります。
2006年12月11日 06:38
患者さんの要望も様々であって、充分なインフォームドコンセントがなされていれば、自分の担当医を信じて治療を受けるしかないでしょうね。
ハテナ
2007年01月11日 20:20
ケンケンがくがくなんて言葉辞書にも無い
けんけんごうごう と かんかんがくがく の
ごちゃまぜ???
2007年01月12日 07:33
ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m
「けんけんがくがく」と入力すると『喧々諤々』と難なく変換されるので、疑ってもみませんでしたが、『喧々』と『諤々』は別の言葉として変換されていて、四字熟語ではなかったんですね。

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