金文字時計

Dr.OKが子どもの頃、かかりつけの林医院の待合室には、大きな時計がかかっていた。
プレハブでできていて、新しいけど安っぽい感じはぬぐえない待合室には場違いにみえる、大きくて豪華な木製の振り子時計。
大きな振り子が、ゆっくりゆっくり揺れていたガラス窓に金文字で、『名古屋大学医学部第一内科』と書いてあった。

林先生に「あの時計の金文字はなに?」と聞いてみると。
「先生が出た大学の名前だよ。てっちゃんも行くかい?」
と嬉しそうに話してくれた。

画像昨日診察中に事務の人から
「時計が届いています」
と伝言があった。
大きな包みに張ってある伝票には、大学と教授の名前が書いてある。
急いで開けてみると大きな丸い時計の文字盤には、『名古屋大学医学部第二外科』の文字があった。

手術室に時計がなくて不便だったので、ちょうどいい。
ちょっと照れくさいけど
「一応ブランド物ですから」
と看護師さんに冗談を言いながら、壁にかけた。

その日の手術が終わって、患者さんに手術説明をしている時。
「先生は、名古屋大学出身なのですか」
と唐突に聞かれた。
「えぇ、『名大だでかんわ~』の名古屋大卒です」
「私の癌研付属病院の主治医のイワセ先生と同じご出身ですね。同級生ですか」
「いえいえ、彼のほうが3~4年先輩だと思いますよ。以前には、東京にも大勢名大卒の医者がいたんですけど、最近は少ないです。名古屋の居心地がいいからでしょうかね」

期せずして、患者さんと共通の話題を持つ事ができ、嬉しかった。
『ブランド』もさっそく役に立ったのである。

この記事へのコメント

ダッタン人
2006年06月10日 00:45
時計を見られるのは手術をした人だけのお楽しみですね。当方も近々貴院に伺う予定です。(内痔核です)
楽しみが一つ増えました。
2006年06月10日 05:07
せっかくだから、写真を撮って張りましょうかね。
(^-^)

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