手術延期

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直腸癌で手術予定の患者さんが、一週間前の外来にやってきた。
「先生、手術を延期したいのですけど」
すでに、術前検査もすべて終わり、今のところ転移もない。
予定どおりに手術を行えば、完治できる可能性も高いケースである。

東京には国立がんセンターや癌研究会有明病院などの、癌専門の施設も多いので、そういう施設でのセカンドオピニオンを求める患者さんも多い。
「どこか他の病院を受診されたいのなら、紹介しますけど」と私。
「いえ、そういうわけではなく、どうしても決心がつかないんですよ」と患者さん。

その後、患者さんの病状について懇切丁寧に説明した。
今、手術を行えば、完治する可能性も高いが、時間が経てば経つほど転移が進み、手術しても再発する恐れが高くなることもお話した。
「でも、一ヶ月待ってくれませんか」
患者さんはどうしても決心がつかないようであった。

思いもかけず、週末の手術がキャンセルになってしまったので、日曜日はのんびりとすごす事ができた。
突然誘われた野外バーベキューに参加し、のどかに肉などを焼いているDr.OK。
しかし、その心境は複雑。
患者さんは、一ヵ月後に病院に戻ってくるだろうか・・・

鎌田實さんの著書の中で、良医である条件の一つに
ショックを与えずに真実を患者に伝えられる』というのがある。
まだまだ、修行が足りない!

この記事へのコメント

チョビ
2005年11月07日 14:27
Dr.OKの声はとても素敵ですよ♪
静かで温かくて優しくて、手術を前にして不安でいっぱいの心には神の声にも思えます。
「この先生だったら信頼できる!」と感じた瞬間、手術の決心がつくのでしょうか…
でも大変な手術で後遺症も心配されるような場合は、それでも、迷いますよね。
患者と一緒に悩み、不安を和らげ、命をも預かり、人生をも左右する「医師」と言う仕事…本当に重い大変な仕事ですね。
Dr.OKのように、温かくて優しいお医者様の存在は、ホッとして、もう半分病気が治ったような気持ちになれますよ。
診察室での静かな声のDr.OKと、ブログでのユーモアたっぷり!弾んだ会話?のDr.OK。
ギャップも楽しいですぅ(笑)
2005年11月08日 05:11
お褒めいただいて、照れますぅ(*^_^*)
ギャップですか・・・
やはり、診察室では営業スマイルなんでしょうね。
とはいえ、
「まじめで、かつ、お調子者」
「大胆、かつ、小心」
ブログを書いていると、いろんな自分がわかります。

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