
先日、ジオン注射をして3ヶ月目の患者さんが定期健診のために受診した。
注射部位は、期待通り硬化退縮し、脱肛の症状は全くない。
注射直後から、気になる副作用は全く出ず、経過良好そのもの。
この硬化状態が永久に続けばよいと思うのだが、臨床試験では一年後に16%の再発というデータがある。
「再発したら、今度は手術にしますか、ジオンをもう一度しますか?」
と尋ねたところ、
「また、ジオンでお願いします。」
とのお返事。
やはり、『入院が短い、治療費が安い、痛くない 』というのは、患者さんにとって大きなメリットなのでしょう。
あれれぇ、どこかのキャッチコピー『はやい、やすい、うまい 』に似てるぢゃないですかぁ。
同じ日に、ジオン注射をして5日目の患者さんが受診した。
この患者さんは、ジオン注射をした翌日39℃の発熱があった。
結局、熱は二日で下がったが、肛門内に痛みがあるとのこと。
診察すると、痔核は硬化退縮している。
硬い痔核部分を圧すると痛みを訴えられるけれども、手術後の痛みと比べたらたいしたことなさそうな様子。
ジオンは、注射部位に炎症を起こし、その後の修復過程で硬化退縮が起こる仕組みであるから、炎症が強く起これば熱が出るのも理屈に合っている。
発熱の副作用は、臨床試験のデータで7%となっている。
『想定内』のこととはいえ、全く出ない人のほうが圧倒的に多いので、なんだか申し訳ないような気分。
ただ、熱が出るほど炎症反応が起これば、痔核が硬化退縮する効果も強く出るのではないかと期待している。
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この記事へのコメント
ogi
Dr.OK