手術の裏適応

ずいぶん前のことになりますが、肛門科専門医の集まりの場で手術の適応についての討論がありました。
「脱出する痔核は手術の適応だ」
「しこりが残っている痔瘻も、早く手術したほうが良い」
などと、医学的議論が白熱している中、ある先生が
「私は、患者さんとのソリが合うかどうかを、考慮して手術の適応を決めています。ソリが合わない患者さんの手術は行いません」
ときっぱりと言われ、一同深くうなずく・・・

医療行為は必ずしも完治することを保証しているわけではありません。
特に良性疾患である痔に対しては、手術をする事によって、術前の病気を抱えた肛門と比べどれだけ快適な状態になるかという事が問題となってきます。
痔瘻は治ったけれども便が垂れ流しになったり、脱肛しなくなったけれど肛門が小指も入らないくらいに狭くなったりすれば『手術の失敗』と非難されるでしょうけれど、病気の重さから比べるとある程度は致し方ないということも生じます。

このような場合に、
「まぁ、ずいぶん良くなったから、少しぐらいの不都合はしょうがないか・・・」
と思われるか
「手術までしたのに、完璧な肛門に戻らないのは、手術の失敗だ」
と責められるかは、医者と患者さんとの信頼関係に大きくかかってくると思います。

あわただしい外来診察をこなすたびに、
「こんな短時間の表面的な付き合いで、本当に患者さんとの信頼関係を築く事ができるのか?」
と疑問を持つ一方、
「ブログやウェブサイトで自分を表現する事が、信頼関係を築く一助にならないものか」
と期待もしています。

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この記事へのコメント

  • あやち

    おはようございます!
    >患者さんとのソリが合うかどうか
    >医者と患者さんとの信頼関係
    とっても重要だと思います。私は今の先生で4人目なんです(^_^;)
    どの先生にも「いつかは手術しないと・・・」と言われましたが,「よし!手術しよう!」と決心できたのは今の先生が初めてでした。
    どの先生方もいい方でしたし,不満があったというわけではなかったのですが・・・ソリが合わなかったんだと思います。
    とっても信頼しているので短時間の診察でも満足してますよ(^^♪

    OK先生のように毎日ブログを更新されてるのって私みたいな痔主にとって,とってもありがたいことです。これからもがんばってください~!
    2005年10月22日 08:11
  • Dr.OK

    まいど、コメントありがとうございますm(_ _)m
    多くの人と信頼関係が短時間で築けるのが名医の条件なのでしょうね。
    診させてもらえなければ、どんな技術も発揮できませんから。
    ブログ頑張ります!
    2005年10月22日 22:59

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