座薬が入ってしまった

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「座薬が入ってしまって・・・・取れません」
腰の曲がったおばあさんが診察室に入るなり弱々しい声で訴えます。
「だって、座薬でしょう。肛門内に入れて使うんですよ」
絵を描いてわかりやすく説明しても、らちが開きません。

堂々巡りの問答がしばらく続いたあと、いろいろな軟膏や座薬を並べてある製剤見本を見つけて、
「先生、これです、これ!」
とおばあさんが指差したものは、なんと一回ずつ注入するタイプの軟膏。
テレビのCMで
主婦A) 「こうしたら外の痔に塗れて」
主婦A) 「中の痔にはチューっと注入ね」
主婦B) 「頭いいねぇ、コレ」
というもの。

そういえば、世間一般の人はおしりに使う薬を『座薬』という事があるんですね。
さっそくレントゲンで透視したところ、直腸の中にくっきりと小さな容器が写ってました。
指の細い同僚の女医さんにお願いして、無事取り出す事に成功。

年を取ると、括約筋も緩くなるし指先の感覚も鈍くなるので、こういうトラブルが起こるのですね。
これからの高齢化社会をにらんだ、新しい安全容器の開発が必要ではないでしょうか。

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