Dr.OKの消痔堂日誌

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<<   作成日時 : 2005/06/19 09:10   >>

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この言葉を始めて聞いたのは、心臓外科の講義。
慢性的な心臓病の中には、現在は健康な生活をしていても、年をとるにつれて心臓の機能が低下するものがある。
その場合、心臓にまだ余力のあるうちに手術をしないと、そのまま死を待つだけになってしまう。

そこで問題になるのが手術適応。
「手術をしたことで早く死を迎える危険性もある場合、危険を冒してでも手術をして寿命を延ばそうとするか、そのまま死を待つか。この二つを天秤にかけて、手術の可否を患者さんと相談して決めるのです」
心臓外科医の言葉に、
「なんと厳しい選択なのだ」
と思ったものです。

時は変わって『駆け出し外科医』時代。
一般外科をやりながら、痔の患者さんも治療した。
「おしりから出血します」
と患者さん。
肛門鏡を使って、内痔核が赤くなっているのを確認し
「座薬を出しましょう」

数ヶ月たって、また同じ患者さんがやってくる。
「また、出血しました」
同じく座薬を出す。

またまた、同じ患者さんがやってくる
「座薬を使っている時は良いんですけど、やめてしばらくすると出血します」
「そうですか、薬で治らないなら手術ですねー」

手術してもやはり時々出血する患者さんがいることに疑問をいだいて、社会保険中央総合病院の故隅越先生の診療を見学した。
「先生、手術しなければいけないですか」
と患者さん。
「痔が脱出するのが不便なら、手術しないと治りませんね」
と隅越先生。
「脱出は気にならないのですが、時々出血します」
「それなら、便通を整えて出血する時だけ座薬を使いましょう。座薬の効きが悪ければ硬化剤の注射という方法もありますから」
『薬で治らない=手術』という手術適応は大間違いであることに気づく。

心臓外科と比較したら比べ物にならないと思われるだろう痔の手術適応。
しかし、患者さんにメスを入れて治療するということは同じであって、手術適応に対する真剣さに軽重があってはならない。

「先生、手術しなければいけないですか」
と患者さん。
「脱出を治したいなら手術しか方法がありませんよ」
「このままにしておくと、大変なことになりますか」
「痔は良性の病気ですから、急に大きくなったり、放置していて命が危うくなることはありません。手術をしてでも治したい時が手術のやりごろですよ。」

「奥田の外来は、患者の割に手術が少ない」という声が聞こえてきそう。

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