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<<   作成日時 : 2005/04/03 09:30   >>

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まだ医学生のころ、早起きの私は朝の混雑をを避け、朝7時から大学に行くのが常でした。
早く行ったといっても、早々から勉強するわけでもなく、まだ閉まっている講義室の外のロビーで、缶コーヒーを飲みながら、そのころ創刊されたビーパルというアウトドア雑誌をぼんやりと眺めて時間をすごしていました。

殺風景なロビーの片隅に、ぽつんと銅像がひとつ。
台座には
「久野寧先生像」と書かれていて、
「えらい先生の銅像だろう」
(当時の名古屋弁思考なら「えりゃー先生だでかんわー」)
と思いながら、ふと台座の横を見ると

「弱者への無限の同情、これを医道と伝ふ」

と書いてありました。

学生のころは、それほど感銘を受ける言葉でもなく、頭の片隅にしまわれていました。
長いこと医者をやっていて、さまざまな患者さんを治療するとき、時には期待どおりの結果が出なくて、患者さんには不幸な結末しか見つからないとき、いつもこの言葉の重さを感じます。

「弱者への無限の同情、これを医道と伝ふ」

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